アメフトは、ラグビーと異なり前にボールを投げてパスすることが認められている。しかし、その中でも誰でもボールをキャッチすることができるわけでなくポジションごとに「有資格レシーバー」と「無資格レシーバー」に分かれているのだ。そんな無資格レシーバーについて徹底解説する。
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無資格レシーバーとは
QBが前に投げたボールをキャッチすることが許されているポジションの選手を「有資格レシーバー」、許されていないポジションの選手を「無資格レシーバー」と呼ぶ。
基本的にオフェンスラインが無資格レシーバーであり、ディフェンスの選手は全員が「有資格レシーバー」である。
無資格レシーバーのポジション
以下はオフェンスのフォーメーションである。最前列のラインマンのうち、両端(エンド)の選手を除く赤字で記載されている内側の選手が無資格レシーバーである。(NFLでは、QBも無資格レシーバーと定義されている)
無資格レシーバーの背番号
無資格レシーバーの選手の背番号は、50 – 79番と決められている。この背番号のオフェンスの選手は、QBからハンドオフを受けたり、パスを受けたりすることが禁止されている。
無資格レシーバーへパスした場合
フォワードパス(前パス)を無資格レシーバーが触れた場合は、不正なタッチとして5ヤードの罰退が適用される。審判のジェスチャーは以下の通りだ。プレビアス スポットから5ヤードの罰則。
無資格レシーバーのダウンフィールドへ侵入した場合
フォワードパスが投げられるパスプレイのときに、無資格レシーバーがダウンフィールドに出た場合、「無資格レシーバーのダウンフィールドへの侵入」という反則が適用されてプレビアス スポットから5ヤードの罰則となる。具体的なルールとしては、パスが投げられるまでは無資格レシーバー(オフェンスライン)はニュートラル ゾーンから3ヤードを越えた位置にいてはならない。ルールの背景としては、QBをプロテクションするはずのオフェンスラインが前にでるとランプレーであると勘違いし、守備側が不利になってしまうためである。
審判のジェスチャーは以下の通りである。
無資格レシーバーが有資格レシーバーになる場合
パスが相手選手に触れたとき
フォワードパスがディフェンスの選手もしくは審判員に触れた時点で、すべての選手が有資格レシーバーになる。例えば、QBが投げたボールがディフェンスラインの手に触れてカットされた場合、その時に空中に浮いているボールはオフェンスライン(もともと無資格レシーバーだった選手)がキャッチしてもOKなのだ。
プレイ前に申告したとき(NFLのみ)
NFLでは、無資格レシーバーがプレイ前に審判に申告した場合、有資格レシーバーとなる。実際に、本来は無資格レシーバーであるオフェンスライン背番号70がパスキャッチをしているシーンをご紹介。
NFL特有の無資格レシーバーに関するルール
QBも無資格レシーバー
NFLでは、オフェンスラインに加えてQBも無資格レシーバーと定義されている。例えば、ランニングバックがダイレクトスナップを受けて前パスをする場合、QBはボールを受け取ることができないのだ。
ダウンフィールドへ1ヤード以上侵入したら反則
通常のルールでは、無資格レシーバー(オフェンスライン)はニュートラル ゾーンから3ヤードを越えた位置にいてはならないというものだが、NFLの場合は無資格レシーバー(オフェンスライン)がニュートラル ゾーンから1ヤードを越えた位置にいてはならない。