QBが投げるボールには、山なりにロングゲインを狙うパスと弾丸のようにショートゲインを狙うパスがある。こちらのページでは、弾丸パスであるブレットパスを投げるべき場面とコツについてご紹介する。
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ブレットパス(Bullet Pass)とは
QBが投げるボールには、山なりにロングゲインを狙うパスと弾丸のようにショートゲインを狙うパスがある。ショートゲインを投げる弾丸パスをブレットパスと呼ぶ。ブレットパスは、短いショートパスでスピードの早いパスであり、地面に対してできる限り並行となるような軌道でボールが飛ぶ。
*バレットパスと呼ぶ方も多いのだが、正しくはブレットパスである。Bulletの発音はブレットであり、Balletの発音がバレットである。バレットと呼ぶとバレリーナのことを指して意味が異なってしまうので注意が必要だ。バレットパスは、バレリーナのようにしなやかにレシーバーがキャッチすることを指すことが多い。
ブレットパスを使うシチュエーション
ブレットパスは、短い距離を確実に獲得するときに選択されることが多い。また、コーナーバックやセーフティなどのディフェンスバックがレシーバーの近くにいるときなどにもよく使われる。シチュエーションとしては、以下のケースに活用できるので参考にしていただきたい。
- ファーストダウンを獲得するため数ヤードを取りに行く
- タッチダウンのゴールライン近くのプレイ
- ランニングバックへのクイックパス
- 背は低いが俊敏性の高いレシーバーへのパス
NFLのQBが投げるパスの球速
NFL選手が投じるブレットパスの速度はどれほど速いのだろうか?実際のNFL選手の球速をもとに算出された速度は以下の通りである。もちろん野球の球速に比べると遅いが、野球ボールよりも圧倒的に大きいアメフトのボールが時速80-90キロで飛んでくるのは大迫力であるといえる。
ブレットパスを投げるのコツ
ターゲットを予め決めておく
ブレットパスは、素早いパスであるためターゲットを探している時間はほとんどない。レシーバーの動きとのタイミングで決まる(ディフェンスバックの位置に左右されてはいけない)ので、リズムよくブレットパスを展開できるように予めファーストターゲットを特定しておこう。
ドロップバックをクイックにする
ショートパスであるため、ドロップバックを短くすることを意識する。QBはスナップを受けた後に一歩だけドロップバックするくらいの意識で、すぐにターゲットへパスをできるようにしよう。時間がかかってしまうと、せっかくレシーバーが振り払ったディフェンスバックに追いつかれてパスカットされてしまう可能性が高まる。
ボールのレースに手をかける
たとえ素早いパスといってもレースにしっかりと手をかける必要がある。クイックな流れの中でボールを投げるため、レースに手がかかっていないと暴投の恐れがあるためだ。レースに手がかかっていないために滑り抜けてしまったボールは、空中に浮いてインターセプトされやすいので注意が必要だ。
腕のテイクバックを短くする
通常QBがボールを投げるときには、腕を頭の後方まで持っていくが、ブレットパスは素早いショートパスであるためテイクバックも短くする。腕を上げたときに、腕が頭の横か、もしくは少し後ろあたりに位置することを目安に、短いテイクバックで投げられるようにキャッチボールで練習をしよう。
投げる一歩目をターゲット方向に踏み込む
ブレットパスは、レシーバーがディフェンスに周りを囲まれていることが多い。そのため、狙い定まったストライクボールをレシーバーに対して投げる必要がある。ボールがブレないために、レシーバーの方向に向けて「一歩目の足」をしっかりと踏み込もう。そうすることで、ボールのコースと軌道が安定してレシーバーにストライクボールが投げられる。