アメリカンフットボールでは、プレイ開始時にオフェンスとディフェンスの選手が向き合うラインズマンがいる。密集しているようにみえるラインズマンだが、オフェンスのラインズマンの間には「ギャップ」というものが存在しており、このギャップを軸にプレイが展開されることが多いので理解を深めておく必要がある。
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ギャップの意味
アメフトのギャップとは、オフェンスラインの選手同士の間にできる「穴」のことを意味する。オフェンスチームはランプレイの時にこのギャップを中心に戦術をつくり、ディフェンスチームはパスラッシュやブリッツの時にこのギャップを中心に戦術をつくるのだ。
Aギャップ
Aギャップとは、センター(C)とガード(G)の間にできる穴である。
Bギャップ
Bギャップとは、ガード(G)とタックル(T)の間にできる穴である。
Cギャップ
Cギャップとは、ウィークサイドのタックル(T)の外側にできる空間、ストロングサイドのタックル(T)とタイトエンド(E)の間にできる穴である。
Dギャップ
Dギャップとは、タイトエンドの外側の空間である。
オフェンスのギャップの攻め方
以下にギャップを活用したオフェンスの攻め方の代表例をご紹介する。
ダイブ(Dive)
ランニングバック(主にフルバック)が、AもしくはBのギャップを攻めるプレイである。インサイドのランプレイで最もベーシックな攻め方である。
ブラスト(Blast)
ランニングバック(主にテールバック)が、Aギャップを攻めるプレイである。
ダイブオプション(Dive Option)
ダイブのプレイと見せかけて、ディフェンスの動きに応じて、どの選手がボールをキャリーするかをQBが選択する。選択肢としては、AもしくはBがフルバック、CもしくはDがQB、オープンゾーンがテールバックである。
ディフェンスのギャップコントロール(守り方)
ギャップコントロールとは、ディフェンスの選手が自分が守るべきエリアとして、ギャップがそれぞれに割り振られることを意味する。ギャップコントロールが活用できるのは、主に以下のシーンである。
- インサイドのランプレイを阻止するため
- ディフェンスラインがパスラッシュをするため
- QBサックやランプレイを阻止するためにブリッツを実施するため