アメフトの試合でブロックは重要な鍵となる。プレイに応じて「攻めのブロック」や「守りのブロック」があるため、プレイに応じて柔軟にブロックを実行できるように、様々なブロックのコツとルールを正しく理解して、「勝てるブロック」を身に付けましょう。全てのオフェンスポジションに必須のスキルといっても過言ではないため必見だ。
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ローブロック(Low Block)
ローブロックとは、腰より下に目がけて飛び込むようにブロックする手法である。膝下に飛び込んで、飛び込んだ身体を回転させながら相手を巻き込むようにブロックする。カットブロック(Cut Block)と呼ぶこともある。
ローブロックは、ローブロッキングゾーン内のみ許可されており、それ以外のエリアでローブロックを行うと「腰より下のブロック」の反則となり、15ヤードの罰退とオートマチックファーストダウンが適用される。
ロー・ブロッキング・ゾーンとは、スナッパーから左右7ヤード、前後5ヤードの長方形の領域である。ボールがゾーンにある間は、正面からのブロックであれば、腰より下にブロックしても良い。
一方で、ボールがゾーンを出た後は、自陣のエンドゾーン方向に腰より下にブロックしてはいけない。
リードブロック(Lead Block)
ボールをもって走るキャリアの前を走って、キャリアが走るルートを確保するためのブロックである。ガードやフルバックがリードブロッカーとして務めることが多い。勢いとともに頭と腕の三点ヒットで力強く相手をドライブ(押す)して、走るルートを切り開く必要がある。以下の映像では、背番号2の選手がリードブロッカーとしてリードブロックを行っている。
ゾーンブロック(Zone Block)
特定の相手を目がけてブロックにいくのではなく、自分の決められたエリア(ゾーン)のみを徹底してブロックする。メリットとしては、ディフェンスラインの動きに振り回されないで、自分のエリアのみを死守すれば良いので、対応しやすいといえる。
自分の決められたゾーンに対して、左右どちらかにゾーンステップを踏んで足をかきながらドライブしていくのだ。ゾーンブロック時のランプレイは、RBがゾーンブロックの後ろから走り込み、空いた穴を見つけて突破していく。
オフェンスライン同士の動きの連携が必要であり、オフェンスラインがディフェンスに対して、動く壁のようにタイミングよく推し進めれるかがポイントである。
ダブルチームブロック(Double Team Block)
1人のディフェンス選手に対して2人のオフェンス選手が協力してブロックする手法。たとえば、強力なディフェンスラインに対して2人がかりでブロックすることが挙げられる。また、エースレシーバーに対して2人がカバーにつくことをダブルチーム・カバーと呼ぶ。以下の映像では、白ジャージの63番の選手が仲間とともにダブルチームブロックをしている。
コンボブロック(Combo Block)
コンボブロックは、ダブルチームでブロックをした後にどちらかの選手が抜けて、次にいるディフェンスの選手に対してブロックしにいくことを意味する。主に、ランプレイ時にディフェンスラインをブロックした後に、LBをブロックするためにコンボが利用されることが多い。
トラップブロック(Trap Block)
オフェンスラインが真正面の相手にブロックする通常のブロックとは異なり、交差(クロス)するようにブロックして相手を惑わせるのがトラップブロックである。相手ディフェンスラインは予期せぬ方向からブロックが来るため対応が遅れてしまい、ブロックが成功し易い。しかし、オフェンスライン同士が交差する際にぶつからないようにするタイミングが難しいため多くの練習が必要だ。ガードの俊敏性と機動力が鍵となるプレーである。以下の映像では、ホワイトジャージの奥のライン選手が交差するようにブロッキングしている。(赤ジャージの背番号55の選手が、トラップブロックをされている)
ストークブロック(Stalk Block)
ストークブロックとは、レシーバーがランプレイ時に、コーナーバックをブロックする際に利用するブロックの手法である。コツとしては、手を両サイドから相手のショルダーパッドに入れ込むようにして頭と手で三点ヒットをすることだ。掴んでしまうとホールディングの反則になるので、注意しながらブロックしましょう。
以下の映像では、背番号16番のレシーバーの選手がストークブロックをコーナーバックに対して行っている。
リーチブロック(Reach Block)
リーチブロックとは、正面からブロックするのではなく、自分のブロックする相手の動きに合わせて張り付いていくようにブロックする手法である。リーチブロックは、オープンプレイ時にガードがラインバッカーをブロックする際によく利用される。
プロテクションブロック(Protection Block)
パスプレイの時にQBを守ることをパスプロテクションといい、その際に利用するブロックがプロテクションブロックである。QBを中心にオフェンスラインが弧状になり、壁をつくる。もちろん、ディフェンスの選手も動いて突破してこようとするので、その際は、足を動かしてアジャストしながらブロックを続ける。
このブロックをミスすると、QBがタックルされてQBサックとなり、大きなロスを発生させてしまうので非常に重要だ。
チョップブロック(Chop Block)- 使用禁止
チョップ ブロックとは、ディフェンスの選手に対して2名のプレーヤーが行うハイ/ローの組み合わせのブロックである。このブロックは、フィールドの場所およびそれぞれのブロックの時間的な差は関係がなく禁止されている。「チョップブロック」の反則となり、15ヤードの罰退とオートマチックファーストダウンが適用される。
ただし、ブロックされる相手から接触してきた場合、もしくはブロックの相手がボールキャリアの場合は反則にはならない。
ブロックをかわすヒント