アメフトでは、オフェンスのパスプレイ時に、パスターゲットが見つからないときなどにQBがそのままボールを保持して走るスクランブルというプレイが存在する。本来はピンチなのだが、大きく陣地を獲得することができる可能性のある「QBスクランブル」についてご紹介する。
スクランブルの意味
アメリカンフットボールのスクランブルとは、パスを予定しているプレイで、クォーターバック(QB)がパスを投げずに自らが走って陣地の獲得を目指すことを意味する。
スクランブルが使われるシーン
QBがパスを投げようとしているがパスターゲットがいない場合にスクランブルを行う。レシーバーがディフェンスバックにしっかりとカバーされている際にパスを投げるとインターセプトをされてしまう可能性がある。そのため、QBがパスを放棄して、自らがボールをもって走る選択をするのだ。
スクランブルのコツ
パスを阻止しようとするディフェンスには、「QBを止めに来るディフェンスライン」と「レシーバーをカバーするラインバッカーとディフェンスバック」の2つが存在する。この2つの間には大きな空間ができるため、QBがディフェンスラインをかいくぐることができた場合には、大きなロングゲインが獲得できる。パスターゲットばかりを探してしまいがちなQBだが、以下のポイントを押さえると良いだろう。
- パスターゲットがいない場合はディフェンスラインの隙間を探す
- スピードでディフェンスラインを振り切る
- 「前進しているディフェンスライン」と「後退しているディフェンスバック」の間を狙う
- レシーバー(フィールドにいる選手)に司令を出してリードブロッカーになってもらう
- 怪我しないために無理なランはしない
また、パスプロテクション時に、オフェンスラインがディフェンスラインに粘り強くブロッキングすることがスクランブルの成功のカギとなる。