アメリカンフットボールで武器となる俊敏性を高めるためにはどうしたら良いか?これはアメフト選手、特にバックスにおいては重要課題である。今回は、本場のアメリカで実践されているアジリティトレーニングのベスト10をご紹介する。
・早く走れるようになりたい!
・パスコースに素早く出られるようになりたい!
・カットバックを鋭角に切れるようになりたい!
・相手の俊敏な動きにアジャストできるようになりたい!
メニュー
- ①X-Drill(エックス-ドリル)
- ②123 Back(ワンツースリーバック)
- ③3 Cone / L-Drill(スリーコーンもしくはエル-ドリル)
- ④Pro Agility Shuttle(プロアジリティシャトル)
- ⑤Run-Shuffle-Run(ラン-シャッフル-ラン)
- ⑥Cone Alley v.1(コーンアレイボリュームワン)
- ⑦Cone Alley v. 2(コーンアレイボリュームツー)
- ⑧Cone Alley v.3(コーンアレイボリュームスリー)
- ⑨Staggered Shuttle(スタジャードシャトル)
- ⑩Run-Shuffle-Shuffle-Run(ラン-シャッフル-シャッフル-ラン)
①X-Drill(エックス-ドリル)
X-Drillは、走る方向を急転換させるためのフットワークと脚力を鍛えることができる。様々なステップを組み合わせることで実用的な動きを身体に染み込ませることができる。
- 4つのコーンで5ヤード四方をつくる
- 適当な1つのコーンからスタートして対角線のコーンを目指して走る
- サイドステップを踏んで横のコーンを目指す
- クロスオーバーステップで対角線のコーンを目指して走る
- スタート地点のコーンを目指してまっすぐ走る
②123 Back(ワンツースリーバック)
123 Backは、リアクションドリルであり、コーチやチームメイトと一緒にトレーニングをする必要がある。トップスピードを落とさぬよう、正しいコーンにリアクションできるようにしよう。ディフェンスバックのトレーニングとして活用できる。*紐は必ずしも必要ではない
- 3つのコーンを5ヤード間隔に横に並べて、それぞれのコーンを1、2、3と名付ける
- 中心のコーンから3ヤード後ろにコーンXを置く
- コーンXからスタートしてトレーナーの指示する番号を目指して走る
- トレーナーがバックといったらバックペダルでコーンXに戻る
- トレーナーはランダムに番号を指示して10回ほど繰り返す
③3 Cone / L-Drill(スリーコーンもしくはエル-ドリル)
3 ConeもしくはL-Drillは、スピードとアジリティ(機敏さ)を測る上でもっとも有名である。小さなスペース内で「どれほど方向転換できるか」を鍛えることができる。*NFLのドラフトテストに採用
- 3コーンを5ヤード間隔にL字に並べる
- スタート地点から1つめのコーンを目指して走り、タッチをしてスタート地点に戻る
- すぐにL字の3つ目のコーンを目指して走り、回り込んで帰ってくる
④Pro Agility Shuttle(プロアジリティシャトル)
Pro Agility Shuttleは5-10-5とも呼ばれており、3 Coneに次いでスピードとアジリティ(機敏さ)を測る上で有名なアクティビティである。身体を真反対に切り替える瞬発力と爆発力を鍛えることができる練習だ。*NFLのドラフトテストに採用
- 3つのコーンを5ヤード間隔に横に並べる
- 真ん中のコーンから左向きにスタートしてコーンのラインをタッチする
- 反対側のコーンを目指して走り、コーンのラインをタッチする
- スタート地点まで走ってもどる
⑤Run-Shuffle-Run(ラン-シャッフル-ラン)
Run-Shuffle-Runは、どのスポーツにおいても重要な「横の機敏な動き」を鍛えることができるトレーニングである。アメフトでは特にラインバッカーにとって有用なトレーニングである。
- 4つのコーンを直線に並べて、3つの間隔を端から5ヤード・4ヤード・5ヤードにする
- 一番端のコーンから5ヤード走り、中間の4ヤードの間をシャッフルし、残りの5ヤードを走る
- 帰りも同じ動きをして戻ってくる
⑥Cone Alley v.1(コーンアレイボリュームワン)
全く同じコーンの配置で3つの種類のコーンを使ったアジリティトレーニングがある。一つ目は、バックペダルを踏みながら機敏に動くアジリティを鍛えることができる。*紐は必ずしも必要ではない
- 7つのコーンを4ヤード間隔でギザギザに並べる(Wのような形)
- Wの形にそって「前>後>前>後>前>後」を繰り返して走る
- 後ろに走る際は、バックペダルをしてコーンを回り込むようにしましょう
⑦Cone Alley v. 2(コーンアレイボリュームツー)
2つ目は、クロスオーバーステップを踏みながら機敏に動くアジリティを鍛えることができる。*紐は必ずしも必要ではない
- 「Cone Alley v. 1」と同じコーンの配置
- 「走る>クロスオーバー>走る>クロスオーバー>走る」をする
- 逆方向も同様にトレーニングしましょう
⑧Cone Alley v.3(コーンアレイボリュームスリー)
3つめは、クロスオーバーランと下半身のバネを鍛えることができる。どのスポーツにでも活用できるアジリティトレーニングの一つだ。*紐は必ずしも必要ではない
- W字にコーンを置くのだが、W字のそれぞれの先端を4ヤードほど広げる(コーン7つ)
- 「走>サイドステップ>クロスオーバー>走>サイドステップ>クロスオーバー」をする
- 逆方向も同様にトレーニングしましょう
⑨Staggered Shuttle(スタジャードシャトル)
このアジリティトレーニングは、プロアジリティシャトルの簡易版である。自分の最大限のパワーを使って素早く方向を切り替えるための練習法である。
- 3つのコーンを横に直線に並べて、それぞれの間隔を3ヤードと5ヤードにする
- 真ん中のコーンからスタートして、短い方に走り込んでコーンのラインをタッチする
- 逆サイドのコーンを目指して走り、コーンのラインをタッチする
- スタートラインを目指して走って戻ってくる
- 逆方向も同様にトレーニングしましょう
⑩Run-Shuffle-Shuffle-Run(ラン-シャッフル-シャッフル-ラン)
トップスピードとシャッフルの緩急をつける脚力を鍛えることができる。ディフェンスの選手にとって非常に効果的な練習法である。
- 3つのコーンを横に直線に並べて、4ヤード・5ヤード間隔をつくる
- 5ヤードを全力で走り、4ヤードをシャッフルして反対のコーンを目指す
- 帰りは4ヤードシャッフルして、5ヤードを全力で走り戻ってくる
- 逆方向も同様にトレーニングしましょう