アメリカンフットボールは一つのチーム11人で試合を行うスポーツであるが、選手数の少ない日本では「人数が足りない!」といったことをしばしば耳にする。そんな時に知っておくべき人数に関するルールと対処法をご紹介する。
ルール上11人以下でも試合ができる
アメフトは、基本的に11人で行うスポーツである。ルール上、11人以上の選手がフィールドにいたらルール違反だが、11人未満であった場合はルール違反になるのだろうか?実は、11人よりも少なくても試合を行うことはでき、これは公式規則に明記されている。
a. 試合は、各チーム11名以下のプレーヤーによって編成された2チームにより行う。
b. 各チームは10名以下のプレーヤーでもプレーすることが許される。しかし、次の条件が満 たされなければ、不正なフォーメーションの反則である。
1. ボールがフリーキックされる時に、キッカーの両側に少なくとも4名ずつのプ レーヤーがいなければならない。
2. スナップ時に攻撃側のスクリメージ・ラインには、50~79の番号のプレーヤーが最低 5名いなければならない。またバックフィールドには5名以上のプレーヤーがいてはな らない。
(公式規則より一部抜粋)
つまり、上の条件を満たせば11人のプレイヤー以下でも試合を行うことができる。しかし、ライン上の人数規定などフォーメーション面で別途ルールがあるので、その点は考慮に入れておく必要がある。
いずれにしても、フィールド上のプレイヤーの数が一人でも欠けることは大きな戦力を失うことになるのでオススメはできない。
人数不足を避ける2つの対処法
次の世代を見据えた部員のリクルーティング
アメフトは、小さい頃から触れる機会は少なく、サッカーや野球に比べてメジャーではないので食わず嫌いなだけで敬遠されていることがある。そのため、以下の点を考慮してしっかりと新入部員をリクルートしよう。
- アメフトにかかる費用
- 怪我や身体的なリスク
- 勉強との両立(場合によってはバイト)
- アメフトの経験が将来どうプラスに働くかを伝える
- 未経験者が活躍できるイメージを膨らませてあげる
どうしても集まらない場合は他の部活・クラブから人員を借りる
これは最終手段であり、他の部活の監督の許可や試合の規定を把握しながら慎重に行う必要があるが、人がいないよりは未経験者でもフィールドにいてくれたほうが戦力になる。たとえば、ヒットの機会が比較的少ないレシーバーやコーナーバック、キッカーなどは候補となる。
ただし、全くの未経験ではあまりにも危険なので、フィジカル面で鍛えられているラグビー選手などを中心に呼びかけをし、試合前には充分なアメフトの練習期間を設ける必要がある。参加してもらう際は、無理強いをせず、個人の意思と責任のもとで参加を呼び掛けるようにしよう。